「終わりの始まりを楽しもう」 83期 山下 光昭

「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」

言わずと知れた最晩年の日々を綴った坂本龍一の自伝のタイトルである。

それに準えて言うと「ぼくはあと何回、同窓会に出られるだろう」

思い起こせば初めて同窓会に参加したのは、サブサブ幹事の時だった。

「BIG Tree Big Toyora 99」をスローガンに掲げられた69期の先輩を中心に、大盛況だったのを覚えている。

仲の良かった友人から誘われるまま参加したものの、大したお手伝いらしき事も出来ず、別室でささやかなで尚且つそんなに盛り上がらない打ち上げをしたのを記憶している。

ただ豊高同窓会ってのは、こんなにもみんなに喜んでもらえる集いなんだという印象だけが強く残っている。

月日は流れ14年前の2012年に我々の代に当番幹事が巡ってきた。

関わった分だけ達成感があるという考えから、私は会誌部会長と当日の司会を買って出た。

どれだけ出たがりなんだと自笑しながらも、当日の司会では緊張のあまり喉がカッラカラになる体験をした。

そんな私に対して、途中で顔見知りの先輩方がバックヤードでビールを差し入れてくださろうとした。ものすごく有り難かったが、誠に勝手ながら全てを成し遂げてからのビールの方が美味しいと思ったので、申し訳なくも丁重に固辞し最後までやり遂げた。

そして打ち上げで飲み干したビールが格別に美味かったのを昨日の事のように覚えている。

生まれて初めて醍醐味と言えるものを味わった気がする。

ただ、そうして美味しいビールが飲めたのも、あれだけの達成感が得られたのも、同期のみんなとの一体感があったからこそだと今でも確信している。

出会いには様々なケースがあるが、自分から望む望まざるを抜きにして出会い、自分が形成されていく中で最後に残る丁度いい塩梅なのが同期なのかも知れない。

こんなにも楽しい同窓会にあと10回来られるだろうか、いや20回かそれとも…。

どんな事でも始まりがあれば必ず終わりがあるし、それが摂理である。終わるのは淋しい事であるが、終わりがあるからこそ愛しくも思える。

そうだとしたら、もうボヤボヤしているヒマはない!みんなで精一杯純粋に「終わりの始まり」を楽しもうじゃないか。

さぁバッチ来〜い!!

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